断食ダイエットしたら、親を泣かせてしまった③

思い出ぼろぼろ

前回までの話。

89キロもあった私は、ダイエットを決意!
まずは筋肉よりも精神を鍛えるべき、と考え山奥にある断食道場に参加。
セミナー講師・ケンさんとその仲間たちと一緒に3泊4日の修行に挑む。
(詳しくはこちら→1話2話

4時起床で山道をフィーフィー言いながら、欧陽菲菲よりフィーフィーしながら登り、山頂で叫ぶ…
そんな地獄のような回峰行を終え、やっとお寺に戻ってきた。

8:00  朝食

やぁっと朝食の時間!

炊きたてほっかほかの白飯をかっこみたいところだけど、ここは断食道場。

そう、断食道場。

断食なのに、朝食があるんかい!
それは話が違うんとちゃうか?

と、思ったかもしれないけど、ぶっちゃけ食事はある。

だって、昨日までマックやケンタッキーなんかを頬張ってた素人(私)が急に、何も食べないなんて無理な話で。
朝昼晩、しっかりと食事はある。

が、固形物はない。


断食道場での食事とは、ニンジンとリンゴ(半分)をミキサーにかけた野菜ジュースのこと。

3泊4日、3食ずっとこれ。
(回復食として最後の食事のみ具のないお粥と梅干が出される。)

お茶や水は好きな時に飲んでいい。

液体OK、固形物NGがルールだ。

そのしんどさを分かりやすく伝えるなら、バリウム検査前の状態が3日間続くわけ。

可哀想やわ。お腹減りすぎて可哀想。朝からの運動量と食事量が見合ってなくて可哀想。自分の意思でここに来たけど、それを上回る可哀想さ。


食事の準備も自分たちで行う。
と言っても、ただカットしてミキサーかけるだけ。


食べる前に「食事訓」(食に命に感謝します!的なやつ)をみんなで読んでから
コップ1杯のジュースをいただく。




…飲み終わるの早ぇ

ものの5秒。
食事訓の方が10倍長い。

回峰行を終えてコップ1杯だけのジュース、物足りない。あぁ可哀想。

8:30  掃除

食事が秒で終わると、掃除の時間だ。

寝泊まりしている部屋や、台所やトイレ、庭などをみんなでキレイにする。


どこをどんな風に掃除するかは、ここの指導係でもあるスネさんが教えてくれる。

あ、そうそう。なんでスネさんって呼んでるかと言うと…
和尚との関係性が、どことなくジャイアンとスネ夫に似てたから。

わお!失礼!わおわお!!
でも誤解なきようにしたいんだけど、2人はテレビ版のジャイアントスネ夫じゃなくて、映画版の方のジャイアンとスネ夫なので。やっさしくてカッコいい方の2人なので。



スネさんは、和尚ジャイアンにはへりくだって話すけど、私たち体験生には強気。

「そんなんじゃキレイになんねぇよ!ほら、見てろ、こうやるんだ!」と言った具合に。

鳶職人かスネさんかってくらいの職人気質である。
言葉遣いは荒いけど丁寧に教えてくれるし、私は好きだった。


ただ、たまに…たまに、と言うか1日1回くらいスネさんには困らされた。


例えば、スネさんに教わった通りに庭の掃き掃除をしてた時。

掃除をしてる私のとこに和尚がやってきて


和尚「やり方が違いますよ。何でこんなことしてるんですか?」

私  「えーっと… (スネさんに言われた通りやってるけど…)」

スネ 「…」



黙秘のスネさん。
そこにいた全員がお察し。

和尚「これは違いますよ」
スネさん「…はい」




わお。KIMAZU☆

なんかこれ知ってるわー、既視感あるわー。部活でも、会社でも町内会でもよく起こる、イキってる先輩が大先輩に怒られるの図やんー。
この現象は山奥のお寺に来ても、修行をしても無くならないものらしい。

9:00  修行

キレイになったお寺で(毎日掃除してるからそもそもキレイなんだけど)
日によって内容は異なるが、写経や座禅、瞑想などの修行を行う。


どの修行も初めての体験。

でも、山登らなくていいし、叫ばんでいいし、楽しかった。
むしろ、回峰行が嫌すぎてあとは何してても楽しめるメンタリティになってたので
もはや掃除すら娯楽


写経は書いて字のごとく、お経を書き写すんだけど、これがなかなか難しい。
見慣れない文章を見本と見比べながらゆっくりと書いた。

修行とはいえ、誰かに採点されるわけでも、ノルマがあるわけでもないので気軽なもんだ。

放課後に文化祭の準備するかのごとくヘラヘラと写経してる私の隣で、ケンさんはどえらい早かった。

尚且つ、書き上がったお経は見本のように美しかった。


前回説明したが、ケンさんはセミナー講師をしている。
講義が幸せに生きる的な内容と聞いて、最初こそ警戒してしまったけど、
豊富な知識と経験から、どんな悩みにも多角的なアドバイスをくれる「悩みの処方箋術師」だとわかってからはお話するのが楽しくなった。(詳しくは2話参照)

写経やその他の修行が既に上手なのは、修行の経験があるかららしい。

しかも、国内だけでなく、インド?だったかどっかの国の凄く敷居の高いお寺でも修行した経験もあるらしい。

―――
3日目。

早朝4時起きで地獄の回峰行を終え、掃除をしていると
和尚のご友人達がお寺を訪ねてきた。

奥の部屋で和尚と二人のご友人は楽しそうに話している。


まぁ関係あらへんけどぉ〜、と掃除していたら和尚が広間に戻ってきて

「セミナーやってる、あの人は?あ、そうそうあなた!ちょっとこちらに。あと、テレビの子も!」

何故か、ケンさんと私は呼ばれ、ご友人たちとの輪に加わった。


なんで私も?
私はこの部屋に呼ばれた意味を考えた。

あれかな?語り部になれ、ってこと?
ここでのありがたい会話を聞き、それをちゃんとみんなに語り広げろ、と。
そいうこと?


それから私は、確かに、ある意味、目撃者となった。

語り広げるべきかはわからんけど。

――

ご友人とのトークテーマ は

「和尚が人生で挑戦したいこと」。

和尚の夢は、いつか海外の有名な寺院へ修行に行くことだという。

これにはご友人もびっくり。
まだ修行するのですか、と。

厳しい修行を終えてもなお、仏教の道を極めるべく鍛錬を続けし者…
それが和尚なのだ。

かっこいい。

なんでも、その寺院はなかなか修行僧を受け入れていらしく、そこで修行することの敷居の高さ、過酷さ、そして素晴らしさを雄弁に語ってくれた。



すると、黙っていたケンさんが口を開いた。



「数年前、そこに修行に行った時に…」





え?

和尚も声出てたよね、「え?」って。

どうやら、さっき聞いた「インド?かどっかの国の凄い敷居の高いお寺」が、和尚の夢の地らしい。


先ほどの雄弁和尚がよぎり、私の心はギュっとなる。


「で、そこでの修行は…」

続けるケンさん。

和尚よりも和尚なケンさん。

やめてさしあげて!和尚のHPはもうゼロよ!
もう、すっかり静かになってしまった和尚。



こうなったら、ずっとケンさんのターーーーン!

いろんなエピソードが出てくる出てくる。

しかも、どの話も勉強になる上にめちゃくちゃわかりやすい。

例えば、「脳の三位一体説」

脳は進化の名残りにより3層に分かれているよ!
そして、それは内側に行くほど力が強いんだよ!ってゆー話なんだけど、
ちょっとした実験を交えながらわかりやすく説明してくれた。


1時間ほど経った時には、私もご友人もケンさんの話に夢中になっていた。

まるでケンさんのセミナーを聞いてるかのような、独壇場だった。

ご友人が帰られたあとに和尚がケンさんを呼び止めた



「ケンさん、よかったら名刺とかいただいても?」



魅了されてるやん。
ほんで、名前もバッチリ覚えてるやん。

この瞬間、私は和尚が大好きになった。
なんて人間らしいのよ。



こうして3日目が終わった。
いよいよ明日は滝行だ。


次回、「滝行で心の洗浄!…あれれ?私の両親が喧嘩しているよ?」の巻。

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